〇張碓駅(セクション)
今回は、過去の作品である「張碓駅」セクションの紹介です。
張碓駅は函館本線、小樽-札幌間の海沿いにあった駅で、鉄道以外のアクセスが極めて困難な、今でいう秘境駅でした。過去形ということでお分かりの通り、現在は廃止となっています。
では、作品を見て行きましょう。
まずは全景です。右側が札幌、左側が小樽です。駅は背面に急な山を背負い、前面は札幌方ホームが海に面しています。
駅本屋は木造、トタン葺きで、山側に建っています。木造の建物は倉庫や保線詰所、新しい建物は信号などの通信系の設備です。
海に面した部分はすべてコンクリートの護岸で浸食防止がされています。護岸の上には波返しが設けられ、冬の荒波が線路に入ることを防護しています。
駅背面の斜面には落石防護柵が設けられ、斜面からの落石から駅本屋を守っています。さらに、駅本屋周辺には、落石防護壁が設置され、駅本屋を2重に防護しています。細かな話ですが、落石防護壁は、斜面との間に空間が設けられており、そこに崩れてきた土砂を貯めるようになっています。
実際の札幌方は少し離れてからトンネルに入りますが、モデルは駅すぐにトンネルを設けています。
周辺は急斜面のため、植生はまばらで、落石や土砂を防護するための落石防護柵が設置されています。細かな設定ですが、落石防護柵の設置場所は、土砂が動くので植生がないライン上に設けています。
小樽方は岩場になっており、山から流れてくる小川を渡ってからトンネルに入ります。
実際の小川は、背面の山地から滝として流下しています。モデルではそれらしい溝を設けていますが、滝の表現はしていません。
小樽方のトンネルは落石防護工のコンクリート製シェッドから覆洞、トンネルとなっています。もちろん、山には落石防護柵が設置されています。
岩場は発泡スチロールで表現しています。
なお、実際の小樽側の区間には、弁慶号が通った弁慶トンネル(第5張碓トンネル)の遺構があります。計画段階では作ろうかとも思いましたが、モデルでは表現していません・・・。
次は車両を載せての写真撮影です・・・・。