▽オリジナル車両 KTMT-40

 今回は、ちょっと変わって、車両側面デザインを考えたオリジナル車両です。

 第三セクター鉄道などが新規に車両を導入する際、導入費を低減させるため、車体はこれまで他社、特にJRが導入している軽量気動車を採用しますが、他社との差別化をするため、内装や外観デザインに多くの工夫を凝らしています。

 では、あるコインセプトに基づく外観デザインを考えてみましょう。

条件

・埼玉県北本市の市政40周年記念塗装

・キハ35をベース車両とする

 

 まず考えるのは、北本市の特徴です。HPなどを調べると、桜を推していることが判ります。そこで、桜をデザインのメインとすることとします。また、地勢として荒川に接していること、中山道の宿場町であったことが判ります。荒川や中山道、宿場町というのもデザインの中に組み入れられそうです。

 これらを考えて、外観デザインを決めました。

 では、設計図とモデルを紹介します。

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KTMT-40

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 車体の右側には3本の桜の花びらの流れがあります。これは、桜とともに経た30年の歴史をを示します。40周年ですが、最後の10年は正面の開花した桜の花で表現しました。市のキャッチフレーズである「桜きたもと」を左側のドアの脇に表現しています。車体下部の青のラインは荒川、緑のラインは台地と中山道を示しています。

 これはデザイン決定の一例です。発注者から提示されるイメージ(条件)を発注者とコンセプト(文書としてのイメージ)にし、ラフイメージ、そして、車体デザインへと何度も打ち合わせを行い、決めてゆくことになります。

 

 では、次は何を紹介しましょうか・・・・