〇橋を架けよう(5)
2.5 詳細調査(地質調査)
橋を作る場所の地盤が固いのか柔らかいのか、どんな地盤が分布しているのか、設計に必要な地盤の物性値を確認するために地質調査を行います。
地質調査には以下のものがあります。
・文献資料調査
既存の地形図や地質分布図、断層分布図などの文献を調べ、凡その地質を把握する。
路線の選定などの用いられるため、概略設計段階で実施することが多いです。
・地表地質踏査
構造物を設ける場所を地質の知識を持った調査員が歩き、地表から把握できる地質状況の把握を行うものです。地形図などには表現されない地表の凹凸や、地下水の浸出、植生、露岩状況から、地滑りの可能性や、落石転籍、地表の地盤の固さな把握します。
・ボーリング調査
実際に地盤を掘削し、地下に分布する地質のサンプルを取得、どのような地質がどのくらいの深度まで分布するのか、硬さはどうか、得られたサンプルを室内試験にかけ、設計に必要な物性値得ることもあります。
掘削した孔を使って、地盤から直接物性値を得る試験(原位置試験)や、観測装置を孔に埋めて、地盤の動きを測定するということを行う場合もあります。
・物理探査
ボーリングや地表から採取した地質の試料を、試験室に持ち込み、各種の試験を行います。
試験は、
物理特性試験(例、重さ、水分含有量、粒度特性など)
力学特性試験(例、硬さ、過重ー変形特性、液状化特性)
化学特性試験(例、pHなど)
に大きく分かれます。実施する試験は、設計内容によって変わります。
今回は、橋の基礎と想定される場所でボーリング調査を行います。
ボーリング調査は、足場パイプ製の足場の上にボーリングマシンを設置して行います。孔の径は調査内容によって異なりますが、よく用いられるのは直径66mmです。
以下、足場の組立状況や、作業状況をモデル化しています。
次は、地質調査結果です。