◇井川線 アブト区間(12)

12.地面や木の補足

 地面や木の処理について補足です。

 製作開始当初、木や地表を作り込んでしまうと、季節や雰囲気が固定されてしまう、例えば青々とした木や草をモデル化してしまうと、秋の紅葉、冬の積雪などを表現しようとすると、全てを作り直さなければなりません。そこで考えたのが、地表は着色しただけで草などの表現はしない、木も簡単に差し替え、雰囲気をい変えられるというものでした。

 以上の基本的な考えに基づき、地表や木の表現をしています。

 

・地面

 地面は、模型の製作記では、発泡スチロールブロックを削り出し、その上にプラスターをしみこませた布やペーパータオルを貼り付けるなどの方法が紹介されています。このモデルではダンボール紙の骨組みに、模造紙を貼り付けただけのものとしています。

 大きな理由は、経費の問題です。発泡スチロールブロックをそれなりに準備するのには経費が掛かります。また、制作時に発生する発泡スチロールビーズが静電気を帯びて片付けにくいというのもあります。

 プラスターを使用しない理由は、強度は出ますが重くなるということが理由です。

 地表にペーパータオルを貼り付けるだけでもザラザラ感が付加されるのですが、継ぎ目の処理が難しく目立ってしまうので敬遠しています。

 

・木

 木もライケンなどにスポンジパウダーを付けたもう少し質感の高いものが使われていますが、私は、わざと、三角錐にフェルトを巻き付けたものを使用しています。

 これは、次の写真のように、簡単に付け替えることで、季節などの雰囲気を簡単に変えられるようにすることを目的として採用しています。

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初夏

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 木の三角錐の寸法は高さ5cm、直径4cmとしています。

 木の幹は5mm丸棒で、直径1cmのコピー用紙に接着してから地表に貼り付けています。これは、特に垂直に近い地表に貼り付けようとすると、木の重みでうまく貼り付けられませんが、紙に貼り付けるという工程を加えると、接着面が大きくなることから、安定して貼り付けることができるようになるためです。

 

 皆さんの参考になれば幸いです。